レーザー治療

当院では、痛みや不快感のない治療を目指して、
2機種のレーザー機を導入しています。
症状、症例に合わせて2つのレーザー機を
使い分けることにより高い効果が得られています。
レーザー治療をすることにより
このような効果が期待できます。
  • ●消炎効果
    (炎症を抑えます。)
  • ●鎮痛・除痛効果
    (痛みを減らしたり抑えたりします。)
  • ●組織の活性化作用
    (歯肉を健康な状態に戻します。)
  • ●レーザーの麻酔作用
    (注射の頻度と量を減らします。)
  • ●止血効果
    (歯を抜いた後などの出血を減らします。)
  • ●組織の蒸散
    (患部を飛ばします。)
その他、ぐらつくような歯でも効果的に治療ができます。

Er:YAGレーザー;エルビウムヤグレーザー

1980年台にドイツで開発され、「レーザーで歯を削る」ということが現実のものとなってきました。そして1990年代後半になって、やっと初期型のエルビウムヤグレーザーが発売され、日本でもわずかずつ普及するようになりました。波長は2940nm程度。水を使う軟組織硬組織両用のレーザーです。水とハイドロキシアパタイトへの吸収が高く、安全性も比較的高いのが特徴です
エルビウムヤグレーザーの一番の特徴は、歯や粘膜のごく表層にしか作用しないという点です。「むし歯に照射すればむし歯だけが削れる、歯ぐきに照射すれば表層のみに殺菌効果などが生じる」ということになります
また、レーザー先進国のアメリカではエルビウムヤグレーザーに関する論文が一番多く書かれています。それは通常の歯科医療のなかで、最も将来性のあるレーザーと位置づけられているからとも言えるでしょう。

Er:YAGレーザー;エルビウムヤグレーザー【虫歯治療】

虫歯菌に感染した悪いところだけを取り除いて、健全な部分を出来るだけ残すことが出来ます。
神経に近いところの処置においては歯髄へのダメージを比較的少なく処置が出来るので神経を保存できる可能性が増します。
注水しながら処置をするので、特に熱く感じることも無く感染部を取り除けます

Er:YAGレーザー;エルビウムヤグレーザー【口内炎】

粘膜の表層に作用し、殺菌・消毒も行い、治癒を促進する働きがあります。

Er:YAGレーザー;エルビウムヤグレーザー【歯石除去】

通常は歯肉を切開して取り除く処置をするような深い部分の歯石除去に際して、レーザーによる処置は(先端チップが到達できれば)外科的な処置を避けて行うことが可能です。
また多少切開をしたとしてもレーザーの殺菌効果や治癒促進効果もあるため比較的治りが良く、ぐらつく歯の保存もかなり可能になります。

Er:YAGレーザー;エルビウムヤグレーザー【知覚過敏】

しみる部分の歯の表面に使うことにより、象牙質に働き、痛みが緩和されます。

Er:YAGレーザー;エルビウムヤグレーザー【小帯切除】

小帯切除
術前小帯
上くちびるの裏側中央から歯ぐきに伸びるスジを、「上唇小帯」(じょうしんしょうたい)と呼びます。

この上唇小帯の状態によっては真ん中の歯が離れた状態の「正中離開(せいちゅうりかい)」になりやすくなります。歯磨きをするのにかなり邪魔になる為、歯磨きの際に 歯ブラシが小帯に当たって傷をつくりやすく、磨きにくいため歯肉炎や虫歯になるリスクが高くなります。

一般的には ごく少量の局所麻酔をした後、メスなどで小帯を切って縫う「上唇小帯切除術」(じょうしんしょうたい せつじょじゅつ)という方法がとられますが、術後に疼痛や出血を伴うことも多いためあまりお勧めしません。

レーザーを使って処置をするとほとんど出血も無く、術後の疼痛も少なく経過も良好に治癒する場合が多いので小さなお子さんでも怖がらずに処置が出来ます。

Nd:YAGレーザー;ネオジムヤグレーザーとは

波長は1064nm程度。
水および生体組織への吸収率は中程度と言われています。
血液の凝固作用があり、黒色色素に吸収性が高い。浸透性を先端チップなどを利用し熱変換し制御することも可能。
連続波(継続的な照射方法)で照射すると組織内部まで浸透する性質を持っていますが、当医院のレーザー装置は連続波ではなく、パルス発振(瞬間的な照射の繰り返し)の照射方法を採用しているため、照射による組織への熱の深達度を制御することが可能になりました。
これにより熱の深達度による影響や危険性の少ない処置を行うことが可能になっています。

効能・効果〈適用部位〉
生体組織の切開、止血、凝固、蒸散〈歯肉および口腔粘膜(軟組織に適用)〉
 
適応症
歯肉切除、辺縁性歯周炎、根尖性歯周症、歯肉炎、アフタ性口内炎、メラニン色素沈着など
このレーザーは、エルビウムヤグレーザーとは正反対の性質があり、歯肉や歯に対して透過性の高いレーザーです。そのため、歯を削るのには不向きなレーザーなのですが、「歯がしみる。」といった知覚過敏の症状や、「腫れて痛む。」とか、「根管治療(歯の根を無菌化する治療)」に対しては、絶大な効果があります。 
また、ファイバーが細いため、歯周病の治療にも使用することができます。
その他、非常に浸透性が良いので、顎関節の痛み、神経麻痺等にも、ソフトレーザー的な使用もできます。

Nd:YAGレーザー;ネオジムヤグレーザーの主な治療内容

1.歯周治療での歯肉のなかの殺菌消毒
2.根の治療をするとき 根の中の殺菌消毒
3.歯肉の黒ずみ(メラニン色素)の除去
4.歯が沁みていたり、鈍い痛みがあるときに痛みをなくす。
5.漂白(歯が変色している場合の漂白にレーザーを併用すると効果大です。)
6.軟組織の切開、切除(切ったり、取ったりできます。)
7.歯質の強化(レーザー照射により、歯の表面性状が変わり、強化されます。)
8.歯の切削(少量のとき)
9.口内炎の治療(これはすごい効果で、その場で痛みが消えてしまいます。)
10.入れ歯が当たって痛い(口内炎の場合に近い効果があります。)
11.止血
12.レーザーを当てることによってキズの治りが早くなる(修復細胞の活発化)
 
波長によって吸収されやすいものとしにくいものがあり、波長によってそれぞれ得意不得意があります。
エルビウムヤグレーザーは歯を削るときに早く削れます。
ネオジウムヤグレーザーは総合力で最も高いレーザーと思います。